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Still life & Product Photography

露出計の種類と選び方 

      2018/02/23

こんにちは!

フォトグラファーの根本です。

デジタルカメラには露出計が内蔵されていますし、撮影画像もその場で確認できます。

ですから、日常的なスナップ写真などでは露出計を別に用意する必要はありません。

しかし、ライトを複数灯使った撮影では少し事情が異なります。

ライトを使う場合、全てを合わせた光だけでなく、1灯ずつの強さを正確に測る必要がでてきます。

例えばストロボの場合、機種によっては光の強さを1:1〜1:64くらいまで変えられるものがあります。そして、その強さを60段階の調整ダイヤルによって変えることでライト同士のバランスを取っていきますが、これを目視や勘だけで行うのはむずかしいのです。

ではカメラの内蔵露出計ではできないのかというと、内蔵露出計では全体の露出は取れるのですが、1灯ずつの強さを測るのは苦手です。

そのためライト1灯ずつの強さを計り全体のバランスを整えるためには「単体の露出計」が必要になります。

でも、単体の露出計は見た目からして使うのが難しそうですし、種類もたくさんあってどれを選べばいいのかよくわからないかもしれません。

そこで今回は単体露出計の種類と選び方についてお話ししてみたいと思います。

露出計の形態

まず、露出計の形態には、カメラに内蔵されている「内蔵型露出計」と独立したタイプの「単体露出計」という2つの形があります。

メーター

単体露出計

 

これが単体露出計です。

カメラ内蔵の露出計は現在のデジタルカメラには全て組み込まれていて、自動で露出を決めるてくれます。

 

露出計の計測方法による分けかた

さらに露出計はその計測方法で2つに分けられます。

一つは「入射光式」でもう一つは「反射光式計」です。

それぞれの違いをご説明します。

入射光式露出計

入射光式露出計は光を直接測るタイプの露出計です。

測定する際には被写体の側から光やカメラに向けて測定します。

そのためカメラ内蔵という形では存在せず、全て単体型の露出計になります。

入射光

反射光式露出計

反射光式露出計は物に当たって反射した光を測るタイプの露出計で、単体のものとカメラ内蔵のものがあります。

カメラに内蔵されている露出計は全て反射光式の露出計です。

 

反射光

 

それぞれの露出計の特徴

入射光式露出計

入射光式露出計は光を直接測るので被写体の色や素材の違いによって測定値が変わることがありません。

入射光式露出計は光の強さを正確に知ることができますが、その代わりに計測した値から、被写体の特徴や撮りたいイメージなどを考えて自分で露出を決める必要があります。

また、光の量や強さが直接測れるので、光源それぞれの強さを0.1EV単位で調整するといったことも可能です。

入射光式露出計は被写体に当たっている光を測ることが必要です。そのため被写体の位置で測定しなければ意味がありません。

ですから測定のためには被写体の所まで行く必要があります。

被写体が目の前にある場合には特に問題ありませんが、被写体が遠いところにある場合や、近づけない場合などには正確な測定ができません。

反射光式露出計

一方、反射光式露出計は物に当たって反射した光を測るので物の色や素材よって測定値が変化します。同じ強さの光でも、白いもので測った場合と黒いもので測った場合では測定値が大きく変わります。

また、光そのものを測っているのではないため、光の正確な強さなどがわかりません。

また、被写体に当たった全ての光をまとめて測っているため、複数の光源それぞれの強さを知ることはできません。

カメラ内蔵露出計の場合には自動で露出を決定してくれるので、自分で露出を決める必要はありませんが、黒や白などの極端な色の場合には露出補正をしなければ正しい露出にならないことがあります。

反射光式露出計は被写体に反射した光を測るので被写体の所まで行く必要がありません。カメラの位置から測れば良いので遠くにある被写体や近づきにくい被写体でも測定することができます。

 

入射光式露出計、反射光式露出計のどちらにも長所と短所があり、どちらがいいということはなく、使う用途に合わせて両方を使いわけるのがベストです。

そのライトは定常光ですか?それとも瞬間光ですか?

露出計を選ぶ時には「入射光式」か「反射光式」かだけでなくもう一つだけ注意しなければならないことがあります。

それは撮影時の光源が「定常光」か「瞬間光」か?ということです。

露出計には「定常光専用」のものと「定常光、瞬間光両用」のものがあります。

定常光専用の露出計では瞬間光であるストロボの光を計測することはできません。

ストロボを使って撮影したい場合には必ず「定常光、瞬間光両用」の露出計を選びましょう。

定常光用露出計

定常光

定常光の光源

 

「定常光」というのは一定の強さの光を出し続ける光源です。私たちのまわりにある光のほとんどは定常光です。

太陽の光、電球の光、LEDや蛍光灯の光も常に一定の光を出しています。

そのような光を測定するための露出計が「定常光用の露出計」です。

現在のほとんどの露出計はデジタルタイプで定常光、瞬間光両用のものですが、一部アナログタイプの定常光専用露出計が今も販売されています。

有名なものではセコニック社のスタジオDXなどがあります。

瞬間光用露出計

「瞬間光」というのは、ストロボやフラッシュなど瞬間的に発光する光のことで、主に写真撮影で使用するライトです。

瞬間光

瞬間光の光源

 

これらの瞬間的に発光する光を測るのが「瞬間光タイプの露出計」で「フラッシュメーター」とも呼びます。

単体露出計かカメラ内蔵露出計か?

ほぼ全てのデジタルカメラには反射光式露出計が内蔵されているわけですが、内蔵露出計とは別に単体の露出計というのは必要なのでしょうか?

自然光や環境光を主体とした撮影だけを行う場合にはカメラ内蔵の露出計だけでも特に問題ないかもしれません。

しかし、そこにライトを足して撮影をする場合や、全てをライトだけで光を作るといった場合には内蔵露出計だけでは難しいかもしれません。

ライトを使う場合には、ライト一つ一つの強さを測ってバランスを取る必要がありますが、このライトの明るさを個別に測るというのが内蔵タイプの露出計はあまり得意ではありません。

その点、入射光式の露出計はライトの強さを個別に測定するのに向いています。

そのため、複数のライトを使ってライティングをするような撮影では単体の入射光式の露出計のほうが便利です。

 

どの露出計を選べばいいのか?

では、実際にどの露出計を選べば良いのでしょうか?

ここでは露出計の種類を3つにわけて考えてみます。

シンプルな「アナログ式」

定常光での撮影しかしないという場合にはシンプルな「アナログ式」でも問題はありません。

アナログ式ではダイヤルを手動で動かして露出を出すのですが、絞りとシャッタースピードの組み合わせが同時に分かるのでとても便利です。

アナログ式の露出計でも反射光露出計として使えるものがあるようですが、あまり実用的とはいえません。あくまで入射光式露出計として使いましょう。

機能を絞ったシンプルな「入射光・反射光両用デジタル式」

もし、新たに露出計を手に入れるのであれば、デジタル式のものを選ぶのがオススメです。デジタル式であれば定常光と瞬間光のどちらでも使う事ができます。

シンプルなデジタル式の露出計でも撮影に使うには必要十分な機能を持っています。シンプルな機能を使いこなすことで露出の知識も身につきやすいと思います。

多機能の「入射光・反射光両用デジタル式」

多機能の露出計には様々な機能がついています。それらの機能を使いこなすことでより高度な写真を作る手助けになると思います。

しかし、初心者には不要な機能も多そうですので、必要性を考えて選ぶといいでしょう。

 

露出計の分類表

アナログ 入射光・反射光両用 定常光 定常光のみのアナログ露出計 反射光も使えるが実用的ではない
デジタル 入射光・反射光両用 定常光・瞬間光 シンプルで必要十分な機能のデジタル露出計
入射光・反射光両用 定常光・瞬間光 様々な光に対応する高機能、多機能なデジタル露出計

 

デジタルタイプとアナログタイプの大きな違いは瞬間光の測定です。スタジオ撮影ではストロボ使用が多くなるので瞬間光が測定できるデジタルタイプの露出計が良いでしょう。

また、スタジオなどでライティングして撮影する場合使う露出計としてオススメなのはシンプルなデジタルタイプの露出計です。

もしあなたがまだ露出計を使ったことがないのであれば、シンプルなデジタル露出計を使いこなすのが良いかもしれません。

デジタル露出計には高機能、多機能なものもあります。撮影したい写真によっては欲しい機能もありますが、場合によっては使わない機能もあるので、自分の撮影に必要かどうかを考えて選ぶと良いでしょう。

次回は露出計の具体的な使い方についてお話しします。

それでは!

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フォトグラファー 商品撮影専門の制作会社を経て、フリーランスになる。 最終的な仕上がりまで考えながら撮影をしたいので、撮影から画像処理まですべてを自分で行うことが多い。 ライティングや仕掛けを考えるのが好き。

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